日米首脳会談でトランプ氏がけん制 貿易赤字解消へ「関税が選択肢」【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2025年2月8日)

 石破総理がトランプ大統領との首脳会談に臨みました。共同声明では日米関係の新たな黄金時代を追求する決意を確認しました。

■日米関係の新たな黄金時代の構築を表明

 日本時間8日午前4時20分から始まった日米首脳会談後の共同記者会見。

トランプ大統領
「石破総理と会談ができて非常に名誉に思っている。写真も撮ってきた。石破総理ほどハンサムだったら良かったが」

石破茂総理大臣
「私は敬愛してやまないトランプ大統領とともに、日米関係の新たな黄金時代を築いていきたいと考えている」

 両国は、日米関係の新たな黄金時代の構築を表明しました。

 日本時間の8日未明、当初の予定から20分ほど遅れてホワイトハウスに到着した石破総理。トランプ大統領の出迎えを受けます。石破総理は、笑顔で手を振り、報道陣に応えました。

トランプ大統領
「(Q.日本へのメッセージは?)日本が好きだ」

 「アメリカ第一主義」を掲げ、何を言い出すか分からないトランプ大統領との初めての首脳会談。

トランプ大統領
「石破総理とご一緒できてうれしい。お会いできて光栄です」

 冒頭、石破総理が持ち出したのが、トランプ大統領と個人的な信頼関係を築いていた、安倍元総理の話題です。

石破総理
「日米関係の緊密関係は、トランプ氏と安倍氏が構築した。大統領と私、両国が力を合わせて世界平和に努めていきたい」

トランプ大統領
「シンゾウは親しい友人でした。とても残念です。彼はあなたを大変尊敬していた」

 石破総理との不仲が伝えられていた総理大臣時代の安倍氏ですが、トランプ大統領に対しては友人だと紹介していたといいます。

■USスチール買収計画の話も

 就任早々、カナダや中国などに対し、関税を武器に、強引に譲歩を迫るトランプ流の外交。

 石破総理が、土産話として披露したのが…。

石破総理
「まだ公表されていない話だが、自動車メーカーの『いすゞ』がアメリカで工場建設をする」

 いすゞ自動車のアメリカでの新工場建設を明かしたほか、トヨタ自動車の工場も近く拡充される計画であることなど、日本の対米投資をアピールしました。しかし、トランプ大統領は対日貿易赤字の解消に意欲を表明。そのためには日本への関税措置も選択肢になるとの考えを示しました。

トランプ大統領
「日本には1000億ドルの貿易赤字がある。これを均衡に戻す必要がある」

 これに対し、石破総理は…。

石破総理
「お互いに利益になるように、ということが重要だ。アメリカ合衆国の発展、そして日本の発展、そのために有益な制度となることに多く期待しており、具体的なことについては、これから」

トランプ大統領
「グッド」

 さらに、懸案事項となっている、日本製鉄によるUSスチールの買収計画についても話が及びました。

トランプ大統領
「この件も、首脳会談で議題にする。新しい話もある」

 従来の買収反対の考えについては「変わりはない」と述べました。

 しかし、アメリカのCBSテレビは、買収計画を容認することを検討しているとも報じています。

 実は、首脳会談の前日、USスチールのブリットCEOがトランプ大統領と会談し、買収計画を認めるよう直談判したとみられています。

■対米投資“1兆ドル”表明

 そして行われた共同記者会見。

石破総理
「胸襟を開き、素直に意見を交わすことができたこと、そして内容も充実した非常に有意義な会談になった」

 トランプ大統領の印象を聞かれた石破総理は。

石破総理
「テレビで見ると声高で、かなり個性強烈で恐ろしい人という印象がなかったわけではないが、実際にお目にかかると本当に誠実な、そして力強い。そして強い意志を持った合衆国と世界に対する強い使命感を持った人。お世辞まったく抜きでそのように感じた」

 では、会談ではどのようなことを話し合われたのでしょうか。日米同盟について、石破総理はこう述べました。

石破総理
「大統領に対して日本の防衛力の抜本的強化へ向けた取り組みへの決意を改めて表明し、日本防衛に対するアメリカの揺るぎないコミットメントを大統領と確認した。日米安全保障条約第5条、これが尖閣に適用されることも改めて確認」

 また、北朝鮮による拉致問題について石破総理は、強い切迫感と決意をトランプ大統領に伝え、大統領から即時解決に向けた力強い支持を得たと明らかにしました。

 日本製鉄によるUSスチール買収計画については。

トランプ大統領
「USスチールは投資になった。買収ではなく投資。USスチールはアメリカにとって非常に重要な会社だから」

 アメリカが訴える貿易赤字の解消を巡っては。

石破総理
「トランプ大統領の就任を受け、日本企業の対米投資の機運は一層高まっている。本日、私から対米投資額を1兆ドルという、いまだかつてない規模にまで引き上げたい。そのために共に取り組みたいということを伝えた」

 会見の最後に、トランプ大統領が日本の輸入品に関税をかけたら日本は報復するか問われた石破総理はこう答えました。

石破総理
「『仮定の質問にはお答えいたしかねます』というのが日本の定番の国会答弁」

トランプ大統領
「とてもいい答えだ」

(「グッド!モーニング」2025年2月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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