千葉・大網白里市で11日未明、水道管が破裂し道路が陥没しました。
この水道管に関連する道路の陥没事故が相次いでいる印象ですが、最近起きたものを振り返ります。
まずは2024年9月、千葉・市原市の国道で水道管の腐食による破損で道路が陥没しました。
1月28日には、埼玉・八潮市で下水道管の老朽化により陥没が起き、トラックが転落する事故がありました。こちらはいまだ復旧作業中です。
そして2月6日、愛知・名古屋市でも陥没が発生し、乗用車のタイヤがはまる事故が起きています。
現場のすぐ横では水道管を交換する工事が行われていて、関連を調べているということです。
各地で道路の陥没が起こる原因について、地盤に詳しい藤井基礎設計事務所の藤井俊逸代表に話を聞いたところ、下水道管の破損は老朽化が原因のことが多いということでした。
では耐用年数はどの程度なのかということですが、まず上水道管が40年、そして下水道管が50年の耐用年数だとされています。
全国的にこの耐用年数を超えた水道管が今、多いということです。
国交省によりますと、2021年時点で40年を超えている下水道管が全国で約22.1%ということで、全体の5分の1が耐用年数を超えていて、今後、急速に加速していくことが予測されます。
ただ今回の千葉の水道管は使い始めて30年ということで、耐用年数は超えていませんでした。
その点について、藤井代表によりますと、水道管破損の原因は老朽化だけでなく、例えば寒さによる凍結、過去の工事で傷つきやすくなって破損しやすくなっていること、地盤の変化によって破損しやすくなっているといったことも考えられるということでした。
陥没事故が相次ぐ中、八潮市の道路陥没があったあと、それを受けて水道管の緊急点検もしていました。
千葉県は10日、路面の目視の確認、マンホール内の目視の確認、地中レーダー搭載の探査機調査を行いましたが、結果として異常は確認されなかったと発表しています。
しかし、この調査は下水道管の緊急点検で、大網白里市の破損は上水道だったわけです。
下水道の点検では、上水道の異常に気づけないものなのでしょうか。
点検は別物で、上水道はきれいな水が通る管のため下水道のように人やカメラが入って確認するのが難しい面があるといいます。
ただ、探査機の調査で上水道の付近に空洞があった場合、気づける可能性もあるということでした。
そして、藤井代表によりますと、点検・補修工事のための費用や人員が足りていないと指摘していて、根本的に見直す時期に来ているのかもしれないということでした。
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