
アメリカのトランプ大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領を「独裁者」と呼び批判しました。
トランプ大統領:
選挙のない独裁者、ゼレンスキーは急いで行動した方がいい。
トランプ氏は19日、ゼレンスキー氏について、「コメディアンのゼレンスキーが、勝てる見込みがない戦争にアメリカを説得して3500億ドルの支出に踏み切らせた」と批判しました。
その上で「選挙のない独裁者、ゼレンスキーは急いで行動した方がいい。さもないと国がなくなってしまうだろう」などと主張しました。
ゼレンスキー氏は19日、トランプ氏が「偽情報の空間に生きている」などと非難していて、この発言に反発したものとみられます。
こうした中、ヨーロッパなどの国々による今週2回目の首脳会合が19日、パリで開かれ、多くの国はオンラインで参加しました。
フランスのマクロン大統領は、「ウクライナの長期かつ強固な平和を求める立場で一致した」と明らかにしました。
欧米メディアは、マクロン氏とイギリスのスターマー首相が来週、それぞれワシントンを訪問し、トランプ氏と会談する予定だと伝えています。
このニュースについて、フジテレビ・立石修解説委員室長とともにお伝えします。
日本時間20日未明、トランプ大統領はSNSで、ゼレンスキー大統領を「わずかに成功したコメディアン」「選挙を経ていない独裁者」と、「独裁者」という強い言葉を使って酷評しました。
さらには「始める必要のない戦争に突入」「ひどい仕事で何百万人も死んだ」と戦争の責任がゼレンスキー氏にあるような発言をしているということで、これに対してドイツなどヨーロッパからも非難が集まっています。
青井実キャスター:
トランプ大統領の狙いなんですが、ゼレンスキー大統領を代えたいということでしょうか?
立石修解説委員室長:
いつものような強い言葉で譲歩を迫るトランプ流交渉術の可能性もあるんですが、今回ばかりはプーチン大統領の意向をくみ取ってゼレンスキー大統領に選挙を迫る、つまりゼレンスキー大統領をかえようとしている可能性も十分考えられると思います。プーチン大統領は、これまで戦い続けてきたゼレンスキー大統領よりも新しい大統領の方が譲歩を得やすいと考えていて、そういう意向をくみ取っている可能性がある。そして、トランプ大統領もプーチン大統領も、もし選挙を行えば「ゼレンスキー氏が負ける可能性が高い」とみているんです。
青井実キャスター:
過激発言をプーチン大統領はどう見ている?
立石修解説委員室長:
歓迎していると思います。19日、プーチン大統領は記者団に対して、米ロ首脳会談について問われて「ドナルド(トランプ氏)と会えたらうれしい」と前向きとも受け取れる発言をしていると。一方で、「ただお茶を飲むだけでは意味がない」「ウクライナ問題を含めて米ロの信頼度をさらに高めなければならない」という発言をしています。制裁の解除などが念頭にあると思いますが、ウクライナでの大統領選などもプッシュするようにというプレッシャーをかけていると思います。
青井実キャスター:
仮に大統領選が行われたらゼレンスキー大統領が代わる可能性もある?
立石修解説委員室長:
19日に発表された最新の世論調査では57%と過半数の人が「信頼している」と答えているんです。いずれにしても高い水準にあるわけで、これはプーチン大統領とトランプ大統領の思惑通りにことが進むともいえないと思います。
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