ウクライナへ軍事情報共有も一時停止 トランプ大統領が指示 圧力強め戦況悪化の懸念【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年3月6日)

 アメリカのトランプ大統領がウクライナに対して、武器だけでなく軍事情報の共有も一時停止するよう指示していたことが分かりました。ウクライナにとって、戦況が大きく不利になる可能性があります。

■ウクライナの戦い方に大きな影響の可能性

CIA ラトクリフ長官 Fox Business(5日)
「トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領が本当に和平プロセスに取り組む意思があるのか疑問を抱き、『いったん止めよう』と言いました。軍事支援も、情報支援も」

 日本時間の5日深夜、CIAのラトクリフ長官が明らかにした事実は、すでにウクライナの戦い方に大きな影響を与えている可能性があります。

 首脳会談で激しい口論となったことで生じた溝は、ウクライナへの軍事支援一時停止という事態に発展。さらに、戦闘のあらゆる局面において重要な「情報支援」の停止までトランプ大統領が命じていたのです。

 アメリカから提供される機密情報に依存していたウクライナ軍にとっては、まさに生命線が絶たれるようなものです。

■「アメリカ戻ってきた」自賛のトランプ劇場

 その命令を下したトランプ大統領は5日、アメリカ議会で施政方針演説に臨み、冒頭から「トランプ節」を炸裂(さくれつ)させました。

トランプ大統領
「国民のみなさん、アメリカは戻ってきました。私たちの精神・誇り・自信が戻ってきました。アメリカンドリームは誰にも止められません」

 対立する民主党の議員が「嘘」「デタラメ」といったプラカードを掲げて抗議するなか、「トランプ節」は勢いを増します。

トランプ大統領
「バイデンのせいで卵の価格が下がらない。バイデンは史上最低の大統領だ」

 共和党の議員は立ち上がり拍手喝采を送る一方で、民主党の議員は座ったまま不満を表現しています。中には悲しみの表情を浮かべる人や抗議のため退席する人もいました。

■「ゼレンスキー大統領から手紙」に感謝

 歴代最長となる1時間39分にも及んだ演説の終盤、注目されていたウクライナ情勢に話は及びました。

トランプ大統領
「きょう、ゼレンスキー大統領から重要な手紙を受け取りました。手紙には『ウクライナは恒久的な平和を一日でも早く実現するために、できるだけ早く交渉のテーブルにつく準備ができています』『鉱物資源と安全保障に関する合意については、あなたのご都合に合わせてウクライナはいつでも署名する用意があります』と書かれていました。私は、ゼレンスキー大統領がこの手紙を送ってくれたことに感謝しています」

 あらゆる支援の一時停止に踏み切っていたトランプ大統領の心は、ゼレンスキー大統領からの手紙で再び動くのでしょうか。

 CIAのラトクリフ長官は、今回の手紙を受けて支援停止が近いうちに解除されることへの期待感を示しています。

■来週パリで欧州各国の軍トップ集めた会合へ

 こうしたなか、フランスのマクロン大統領は会見を行い、来週パリでヨーロッパ各国の軍のトップを集めた会合を開くと発表しました。

 また「ヨーロッパは新しい時代に突入した」としたうえで、フランスの核の抑止力を他のEU諸国にも拡大する議論を始める可能性についても言及しました。

(「グッド!モーニング」2025年3月6日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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