【哲学×恋愛の悩み】恋愛の悩みは哲学者がすでに答えを出していた!?

こんにちは、あてのない学堂へようこそ。
今回は「恋愛の悩みを解決する哲学」について紹介します。

1 モテたい
「モテたい」と思うことがありませんか?そんな時はぜひ実存主義の哲学者ジャン=ポール・サルトルの哲学を学んでみてください。
サルトルは幼少期から学問は優秀でも背が低くギョロ目でおまけに強度の斜視という外見的コンプレックスを抱えながら生きてきました。にもかかわらず「モテたい」という思いだけは誰よりも強く、学内で美少女に告白するも幾度となく拒絶される経験を重ねたと言われています。そんなサルトルが自らの外見的コンプレックスを克服するためにたどりついたのが
実存主義の哲学なのです。
サルトルは「神は存在しないのだからどのように生きるのかは自由であり
人間は自己の主体的な選択と決断によって生きるべきである」と考えました。そしてサルトルは「実存は本質に先立つ」と言い人間は自由の刑に処されているからこそ社会参加するべきだと考えたサルトルは「これからなろうとするがまだなれていないものになりうるということだけが重要なのだ」「持って生まれたものなんてどうでもいい」と言いました。そして外見的コンプレックスを抱えるモテない少年ではなく、フランス哲学界をリードする知的エリートとして生まれ変わることができたのです。
「私は書くことから生まれた」「その前にあったのは鏡に映った像だけだった」サルトルの言葉と行動はきっとあなたに勇気と決断をもたらしてくれたのではないですか?人間は自由であるのだからいつでもなりたいものになりうるのです。あなたは今日ここから生まれ変わることができるのです。

2 不倫したい
「不倫したい」と思うことがありませんか?そんな時はぜひドイツ観念論の哲学者イマヌエル・カントの哲学を学んでみてください。
カントはイギリス経験論と大陸合理論を統合することを試みたドイツの哲学者です。「コペルニクス的転回」と呼ばれる認識論上の革命を起こした『純粋理性批判』、普遍的な道徳の基準を理論立てた『実践理性批判』、そして現在の国連のひな型となる国際機関創設を提案した『永遠平和のために』など様々な問題を普遍的な原理から考え直すという大事業を行ったことから「カント以前の哲学はすべてカントに流れ込み、カント以後の哲学はカントから流れ出る」といわれています。
カントは道徳法則から出される定言命法に理性によって従うことが人間が善く生きるために必要なことであると言いました。これを「自律」とよび道徳法則にしたがおうとする意志を「善意志」とよびました。カントは欲望に任せて好き勝手に行動するのではなく、理性のはたらきによって道徳法則に従って生きることこそが自由であると考えたのです。
満たされないものがあるためにいけないとわかっている不倫に興味をもってしまうことは誰にでもありそれは傾向性のなせることだといえます。しかしそれがよくないことだとわかって踏みとどまることができる人がいるように、理性によって自分の行動を決定することもまた人間にはできるのです。それは人間が自分の中にある良心の声(道徳法則)を聞き取ることができる存在であり、一時の傾向性に流されたとしても理性によって行動を改めることもまたできる存在である、カントはこのように考えたのです。
あなたが良心に従い道徳法則を守ることでえられる尊さは、欲望に流されてえられる一時の快楽(と後ろめたさ)をきっと上回るものであり、これこそが人間としての尊厳であるという曇りなき清々しさなのです。「やりたいことをする」のではなく「やると決めた正しいことを徹底する」というカントの自由意志と人間としての尊厳に対する哲学は不倫に限らずあなたを惑わせる全てのものからきっとあなた自身を守ってくれるでしょう。

3 結婚する?
「結婚する?」と思うことがありますよね?そんな時はぜひ実存主義の哲学者セーレン・キルケゴールの哲学を学んでみてください。
キルケゴールは実存主義の先駆者ともいえるデンマークの哲学者です。その後キルケゴールは24歳の時に14歳のレギーネに恋をして彼女が17歳になった時に婚約をしますが、翌年一方的に婚約を破棄してしまうのです。それでもキルケゴールは生涯レギーネのことを忘れることはなく、遺産と遺稿をレギーネに送っていますがレギーネは遺稿だけを受け取ったとされています。
そんなキルケゴールは結婚について「結婚すればいい、きっと後悔するであろう。結婚しなければいい、きっと後悔するであろう」という有名な言葉を残しています。
結婚をしてもしなくてもいずれにせよキルケゴールの考える「絶望」はやってきます。絶望という死に至る病を克服するためにもあなたは絶望から逃げることはできないのです。あなたの実存(自分の全存在をかけた決断によって自分の人生を選択する生き方)は絶望と向き合った先にこそ見つけることができるのですから。

4 再婚する?
「再婚する?」と思うことがありませんか?そんな時は三大幸福論の哲学者バートランド・ラッセルの哲学を学んでみてください。
ラッセルは78歳の時ノーベル文学賞を受賞して渡米した際に48歳のエディスと再会します。ラッセルは趣味や思想が一致して思いやりのあるエディスと過ごす時間に安らぎを感じるようになったことで2人は離れがたい関係になっていくのでした。そして80歳になった時にドーラとの離婚を成立させて4回目の結婚を決断しました。
エディス夫人はやさしさと微笑みたやすことなくラッセルにつきそいました。トラファルガー広場の集会や国防省でのデモそして逮捕され囚人護送車で送られる時でも、エディス夫人はいつもラッセルの側を離れることはありませんでした。ラッセルはエディス夫人に捧げる言葉を自叙伝に残しています。「老いて人生の終りに来てわたしはあなたを知って初めて喜びと平和を見出した。あの長い寂しい月日を経てわたしはいまようやく安らぎを得ている。いま眠りにつくとすればわたしは心満たされて眠ることであろう」こうしてラッセルは97歳の時にエディス夫人に看取られながら最期の時を迎えました。
ラッセルが恋愛に求めたものは真実に生きることであり、結婚は真実の恋愛でなければならないと考えました。ラッセルは「恋愛は歓喜の源泉であり最も良い快楽を一層大きくしてくれる。愛し合う幸福な者同志の深い親愛感と強い共同意識を味わったことのない人たちは人生にとって欠くことのできない最良のものを見失っている」と言いました。
波乱万丈の人生を送ったラッセルはどんな時でも真実を求めて生きてきました。「4回も結婚するなんてどうかしている!」「80歳で結婚なんて恥ずかしくないのか?」きっとそのように感じる人もいると思います。でも世の中には辛い結婚生活に耐えるだけの無益な日々を過ごしている人やもう恋愛をする年齢じゃないと自分を納得させる理由に縛られている人であふれています。たしかにラッセルの人生の半分以上は幸福とは言い難い時間が占めていたかもしれません。しかし最期の瞬間においてラッセルは間違いなく幸福を感じていたことでしょう。

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