【南海トラフ地震】大阪府内も“津波の最短到達時間”が前回想定より早く…13年ぶりの被害想定見直し 住宅の耐震化率は和歌山県や徳島県などで全国平均を下回る(2025年3月31日)

南海トラフ巨大地震の被害想定を13年ぶりに見直し。近畿・徳島県への影響をまとめました。

 政府は3月31日、南海トラフ巨大地震の被害想定をまとめた報告書を公表しました。

 今後30年以内の発生確率が80%程度とされていて、和歌山県や徳島県では極めて高い津波の想定です。和歌山県すさみ町で20m、那智勝浦町や串本町などで18m。徳島県美波町は24m、海陽町は22mとなっています。

 最悪の場合、死者は29万8000人となっていますが、前回の想定より、3万4000人減っています。住宅の耐震化が進んだことから、建物の倒壊での死者が2万人減ったことなどが理由です。しかし、被害想定などを検討してきた名古屋大学の福和伸夫名誉教授は、被害が大きいとされる地域の耐震化率の低さを指摘します。

 (名古屋大学 福和伸夫名誉教授)「耐震化率90%に近いのは、三大都市(東京・大阪・名古屋)に引きずられている大都市ばかりなんです」

 住宅の耐震化率は全国平均で87%と、大阪や兵庫では上回っていますが、和歌山や徳島など南海トラフ地震の被害が大きいとされる地域では、平均を下回っています。

 (名古屋大学 福和伸夫名誉教授)「耐震化を進めれば被害は圧倒的に減ります。津波避難意識を高めれば、津波による死者数は圧倒的に減ります」

 今回の想定では、近畿・徳島の計40の市と町で、高さ1mの津波の最短到達時間が早くなっています。和歌山県では白浜町の想定が1分早くなり、地震から3分後に。和歌山市は45分後の想定です。地震から約1時間後の津波到達が想定されている大阪府内でも各地で早くなっていて、泉佐野市では前回より4分早い想定です。徳島県では、沿岸すべての自治体で津波到達時間が早くなり、津波避難の周知・啓発を進めていきたいと警戒を強めています。

 国は、引き続き住宅の耐震化や津波避難の重要性などを呼びかけています。

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