
カンボジアやベトナムを拠点とする特殊詐欺グループの首謀者とみられる男が、日本に強制送還されました。
関東連合の元メンバー・山口哲哉容疑者(46)。カンボジアで日本料理店を経営していました。
山口哲哉容疑者
「(Q.カンボジアの詐欺グループの幹部という話も)違うんですよ。(Q.全く関係していない)関係してなくはないですけど、全部、説明しています。(Q.幹部ではない)幹部じゃないし、弁当出しただけですよ」
山口容疑者は、2022年、保健所の職員になりすまして、大阪市の70代女性に嘘の電話をかけ、約30万円を振り込ませた疑いなどが持たれています。
日本に向かう航空機の中で逮捕され、8日夕方、羽田空港に到着しました。「関係ない。全く知らない」と容疑を否認しているということです。
容疑者確保の陣頭指揮にあたったのが、タイ警察の幹部・タッチャイ氏です。詐欺撲滅に向け、警察庁との連携強化のために来日。8日夜、私たちの単独取材に応じました。
どのようにして、山口容疑者の拘束に至ったのでしょうか。
タイ警察 タッチャイ監察総監
「日本大使館から山口容疑者が、タイに潜伏しているとの情報をもらい、捜査を開始した。最終的にタイ人によく知られたバンコクの高級住宅地に隠れていることがわかった」
山口容疑者が率いていたとみられる詐欺グループは、カンボジアの首都・プノンペンにあるアパートを丸ごと1棟借り切り、拠点にしていました。そこでは、おととし、“かけ子”とみられる日本人の男25人が拘束されています。ところが、山口容疑者は、タイに逃げ込んでいたとされています。
山口容疑者の家があるのは、バンコクにある高級住宅街。2階建てで、ベッドルームは4つあり、庭にはプライベートプールもあります。家賃は約80万円。
タイ警察によりますと、山口容疑者は「ラストサムライジャパン」という名前のウェブサイトを運営し、高額な美術品を販売していました。詐欺で得た資金をマネーロンダリングに利用していた可能性があります。
拘束された際、山口容疑者は、日本円にして1億3000万円を超える電子マネーを所持していたそうです。
タイ警察 タッチャイ監察総監
「(Q.警察が踏み込んだときは)協力的で反抗する様子はなかった」
また、タッチャイ氏によりますと、同じグループには、リーダー格がもう1人いて、いまも逃亡を続けているといいます。タイ警察は、名前も把握しているそうです。
タイ警察 タッチャイ監察総監
「(Q.タイに日本人組織はまだあるか)もちろんある。(Q.いくつ特定している)2つだ。それほど大きくない。10~20人規模で、組織同士のつながりは不明だ。もっと大きい組織かもしれない」
今年に入り、摘発が相次いでいるミャンマーの詐欺拠点についても、日本人グループの捜査が続けられているといいます。
タイ警察 タッチャイ監察総監
「日本人を狙った詐欺行為は、いまも行われている。いまでも人をだましている。(Q.いまも行われている)はい、いまもです。(Q.摘発のめどはたっている)取り組んでいます。捜査しているので、近々に検挙できることを願っている。(Q.具体的な証拠もそろっている)その通りです。(Q.東南アジアの組織を今後、どう取り締まるのか)あす、日本の警察庁長官と会い、詐欺組織について情報交換する。今年が東南アジアで暗躍する詐欺組織を撲滅する勝負の年だ。数カ月後には、周辺国を集め、撲滅のためのノウハウを提供する」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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