中国の「ゼロコロナ」抗議 緊迫の5日間を振り返る

中国のいくつかの大都市で先週末、新型コロナウイルス対策の規制に反対する、大規模な抗議行動が発生した。政府や中国共産党に対する批判は処罰の対象となる中国では、まれなことだ。

中国は主要経済国の中で唯一、3年間にわたって「ゼロコロナ」政策をとり続けている。国内各地の当局は、小規模な流行でも集団検査と隔離、即時ロックダウンを実施し、感染拡大を抑え込んでいる。

国民は厳しい規制と、暮らしや経済への影響から不満を強めており、同政策の変更を求めている。今回の抗議行動では同時に、習近平国家首席や共産党に政権から退くよう求める声も上がった。

上海などでは警察に拘束される人もいた。BBCのエド・ローレンス記者も27日夜に上海で取材中、警官らに殴打され、一時拘束された。

北京や上海などでは、大勢の警官がパトロールするなど、厳重な警戒態勢が敷かれている。それもあってか、週明けの28日と29日には抗議行動は見られなかった。ただ、保安当局は「敵対勢力」の取り締まりを強めると表明している。

各地であった抗議行動は、西部ウルムチ市で24日に高層集合住宅火災が発生し、10人が死亡したことをきっかけに始まった。多くの国民は、市当局による新型ウイルス関連の規制が、死者の発生につながったと考えている。市当局はこれを否定している。

この日から、抗議行動が最も激しくなった週末の26、27日を経て、警察が警戒の強化に乗り出した28日に至るまで、緊迫の5日間を振り返る。

powered by Auto Youtube Summarize

おすすめの記事