埼玉県の学習塾に裸で押し入り、逮捕・送検された西村大輔容疑者（48）が、捕まるまでの1時間半ほどの間に盗みなども含め、約20件もの事件を起こしていた可能性があることが分かりました。一連の事件では、ひき逃げで1人が死亡したほか、重軽傷者が十数人に上っているということです。
■逮捕前の“異常行動”新たに判明
埼玉県草加市の学習塾に無断で侵入した疑いなどで送検された西村容疑者。事件当時の足取りが徐々に明らかになってきました。
21日午後8時ごろ、コンビニへに侵入したことが確認されていましたが、その直後にも、別のコンビニの前で自転車と接触事故を起こしていたことが分かりました。コンビニの関係者によると、男は車を降りることなく駐車場に1～2分ほどとどまり、走り去っていったといいます。
周辺では約1時間半の間にひき逃げや当て逃げが20件ほど繰り返されていて、西村容疑者の関与が疑われています。さらに、別のコンビニでは商品の持ち去りも確認されています。他にも様々な異常な行動が浮かび上がってきました。
21日午後9時30分ごろのドライブレコーダーの映像。前を走る軽自動車が何かを避けるように反対車線へ移動します。軽自動車を前方から現れたのは西村容疑者とみられる男。ドライバーも慌てて車を後退させます。そのまま男は軽自動車に振り切られ、取り残された状態に。
目撃者
「完全に肌色。何も着ていない。前の方も怖くて逃げたのかな」
■ブロック投げつけ“一部始終”
そして、この同じ時間帯。危険な目にあった人も。
男性
「テレビを見てウトウトしていて。ガシャーと音がしたから目を開いた。見たらブロックがあって、男が立っていた」
草加市のアパートに暮らす男性は、自宅の寝室でくつろいでいたところ、突然、裸の男にブロックを投げ込まれたといいます。さらに、男からこんな要求も。
男性
「『ニッパーよこせ』と言われた。ニッパーないと言ったら『はさみよこせ』と。『はさみない』と言ったらすぐいなくなった。あの重さのブロックですから、まともに頭にきてれば…」
西村容疑者が学習塾で逮捕される10分前の出来事です。
■被害者の同僚「明るい人だった」
西村容疑者が関与したとみられる事件では十数人が重軽傷を負っていて、バイクを運転していた会社員の吉田光暢さん（46）が亡くなりました。吉田さんは川口市内の金属加工会社で働いていました。14年間一緒に働いていた同僚が取材に応じました。
亡くなった吉田さんの同僚 城間良さん
「正直理解できなかった。何が起きてるか分からない。今もいなくなったことが理解しきれていない状態」
父親として3人の子どものことを第一に考え、職場ではプログラム設計のリーダーとして同僚たちからも頼りにされていたといいます。
亡くなった吉田さんの同僚 城間良さん
「本当に明るい方で、会社の集まりで乾杯のあいさつを毎年やってくれるような人。今は悲しいというところが前面に出ていて、理解し切れていない部分もある。なぜ起きてしまったんだろうという思いで今はいっぱいです」
「（Q.容疑者に対しては？）許せない気持ちしかないですね」
警察は、西村容疑者がひき逃げなどに関与したとみて調べています。
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp
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