小泉氏が反論 元農水大臣の「ルール覚えて」苦言に“大臣が決める”備蓄米並ぶ店視察(2025年6月1日)

店舗に並ぶ5キロ2000円の備蓄米を、1日、自らの目で確かめた小泉大臣。番組では、この週末に備蓄米を買ったさまざまな世代の家庭の晩ごはんに密着しました。

■完売続く備蓄米 小泉氏が店視察

1日、小泉大臣が視察したのは、大手ディスカウントストアのドン・キホーテ。
(小泉進次郎農林水産大臣)「これ備蓄米は、どこに書いてあるんですか?」
(吉田社長)「備蓄米は書いてないです。結局間に合わなかった」
(小泉進次郎農林水産大臣)「じゃあシールは貼らずに」
(吉田社長)「スピード重視でやります」
30分後には、大型スーパー・イオンにも…
(小泉進次郎農林水産大臣)「(米袋を)シンプルにしている店なかなかないんじゃないですか」
(担当者)「午前中でちょうど3000売れました」
(小泉進次郎農林水産大臣)「じゃあこれは残りの3000」
この店ではけさ…
(草薙和輝アナウンサー)「開店30分前長い行列ができています。そしてその列の先頭、下の階、あちらの方まで続いています」
行列は最大1200人にまで…
(草薙和輝アナウンサー)「今お店がオープンしました。並んでいたお客さん一人ひとりにおコメが手渡されていきます」
売られているのは、2022年産の古古米です。
Q.購入できてどう?
(備蓄米を購入(70代))「嬉しいです。こんなにやっぱり安くしていただけると。でもこれは私たちが食べるのではなくて息子夫婦のところに。5人家族で食べ盛りの男の子たちが2人いるのでね」
(備蓄米を購入(40代))「最近の物価高はもう家計に大打撃だったんで、すごくありがたいです」
イオンでは、明日から千葉、愛知、大阪でも販売を始めます。

■元農水大臣の苦言に小泉氏が反論

消費者の手に渡り始めた小泉大臣の備蓄米ですが、自民党の元農水大臣から、こんな苦言も…
(野村哲郎元農水大臣)「小泉農林水産大臣は、非常にお父さんに似ておりまして、あまり相談することなく、自分で判断したものをどんどんどんどんマスコミに発表しておりますから、(自民党幹事長の)森山先生からチクリとやっていただかないと。やっぱりルールっていうのを覚えていただかなきゃいかんなと思っておりますが」
これに対し、小泉大臣は…
(小泉進次郎農林水産大臣)「私、農林部会長でしたので、ルールは存じ上げているつもりです。今回のような随意契約に切り替えるということも、党に諮らなければいけないとしたら、5月の31日に、備蓄米が店頭に並ぶことはありませんでした。大臣の権限の中で政省令の改正とか、運用とかそういったことっていうのは、私は大臣の決めるべきことだと思いますので、私が大臣になってそこがルールだということを省内にも徹底させたいと思います。もしもご指摘があれば国会の中でご指摘もいただく、そういったことでオープンにやっていけばいいのではないかと思います」

■「備蓄米」検索したら偽サイトに

いち早く店頭販売を始めたのは、「イトーヨーカ堂」と「アイリス・グループ」です。「アイリス」は当初、翌日2日、の予定でしたが、他社の発表後に、急遽、2日前倒しを決めました。
3日前には、ネット販売も始まりましたが、開始から1時間も経たずに初回分は完売。そんな中、ネット販売ではコメを巡る“トラブル”も。
(“コメの偽サイト”被害者(20代))「(備蓄米が)10分くらいで売り切れたって話を聞いていたので、早く決済しないと売り切れてしまうみたいな気持ちもあったりとかして、よく確かめずに私も買ってしまったんですけど」
“コメの偽サイト”の被害にあったという女性。被害者が購入したサイトのページを見ると、10キロの魚沼産コシヒカリ1万2000円が、セールで3600円と表示されており、5キロ換算にすると1800円と破格の値段です。
(“コメの偽サイト”被害者(20代))「何々米って調べたらすぐの上の方に出てきた。安すぎるので確かに普通に考えたらおかしいよなっていう話なんですけど」
家族から指摘され“偽サイト”だと気付き、すぐに入力した2枚のクレジットカードを停止しました。カードには支払ったコメの値段とは別に、5万円が不正に引き出されようとした形跡があったと言います。相次ぐ“コメの偽サイト”について、国民生活センターは、「価格が通常より不自然に安い」点などを確認し、注意するように呼び掛けています。
(“コメの偽サイト”被害者(20代))「自分が詐欺に引っかかるわけないみたいな気持ちも多分あったと思うんです、なんでその本当びっくりっていう感じで…」

■備蓄米 味&香りは? 晩ごはん直撃

31日、備蓄米を販売した千葉・松戸市のこちらの店。
(齋藤尚ディレクター)「時刻は午前6時50分をまわっています。朝から長蛇の列ができています」
時折激しい雨が降る中、午前6時すぎの時点で、行列は65袋の販売数に達しました。
午前5時から並んでいるというこちらの夫婦は…
(塩田之雄さん(73))「一番はやっぱり安さだよね。期待して買いに来ました」
4人家族で、日々の弁当作りなどコメは必需品だといいます。待つこと4時間、ついに備蓄米を…
「5キロなんですけど、“重い”って感じですね」
期待の備蓄米。果たして…
(塩田イチ子さん(75))「開けました」
Q.どうですか?
「ちょっと(粒が)細かいよね」
ツヤや甘みを出すために小さじ1杯の日本酒を入れ、待つこと40分、待望の備蓄米が炊き上がりました。
Q.どうですか、においや香りは?
(塩田イチ子さん)「どうだろうね、あー柔らかい。粘りっ気がない。とにかく少し食べてみよう」
普段はまったく台所に立たないというご主人も、備蓄米の炊き上がりは気になるようです。
(塩田之雄さん)「におい…」
Q.どうですかにおいは?
(塩田之雄さん)「ちょっとにおいはどうなのかな~普通のよりちょっとにおいが…」
(塩田イチ子さん)「においは気にならない!」
(塩田之雄さん)「気にならないかな…うん」
その味は…
(塩田イチ子さん)「あっ!美味しい!」
Q.美味しいですか?
「うん、においはない、全くない」
においを気にしていたご主人の評価は…
(塩田之雄さん)「うん。そんなに変わらないですね。2000円で尚且つ美味しいのだったらグットですね!」

都内に住む、松嵜さん一家。あと数日でコメが無くなるということで、31日、備蓄米を購入しました。5人家族なので5キロのコメは2週間で底をつきます。
(松嵜利恵さん(40代))「土日(2日分)で食べきっちゃいますね」
備蓄米の袋を開けてみると…
「おコメの香り」
Q.違和感は?
「全くないです」
3合の米をいつも通り炊くことにしました。
(松嵜利恵さん)「水多過ぎたかな?」
(松嵜勝さん(50代))「ちゃんと大丈夫?炊けてるの?」
(松嵜利恵さん)「おかゆだったりしてね」
そして…
「ピピピ」
(松嵜利恵さん)「どうですか?香り」
(松嵜勝さん)「おコメ独特の、そんな嫌なにおいじゃないよね。」
「嫌なにおいではないですね」
ごはんが大好きな三女は…
(松嵜咲菜さん(11))「普通。いつものと変わらない。おいしそう」
「いただきます」
(松嵜咲菜さん)「美味しい、モチモチしてる」
(松嵜勝さん)「ものすごいダメっていう感じではない。美味しいよ」
Q.最近ごはんを食べる回数減っていた?
(松嵜咲菜さん)「減ってた」
(松嵜利恵さん)「ごはん多い方がいいもんね」
Q.おコメ食べられないのと(備蓄米を毎日)食べられるのとどっちがいい?
「これ(備蓄米)食べられる方がいい」

コメの高騰で、食べる量を極力減らしていたというこちらの女性。
(備蓄米を購入(50代))「乾麺で保存ができる麺類ですね。おそばですとか。パスタが一番多いと思います」
コメの代用品として特売で買い揃えた麺類がずらり。弁当作りでもこんな努力を…
(備蓄米を購入(50代))「(コメの高騰前)おコメがだいたい6割くらいで、おかずが4割位の比率でした」
コメが高くなってからは…コメの価格高騰で、おかずを増やした方が安かったといいます。こうした小さな努力の積み重ねで…
(備蓄米を購入(50代))「1カ月で5キロくらいは購入していたんですけど、それが2カ月くらいはもつようになりました」
ただ、大切に食べていたコメも残り僅か。そのタイミングで備蓄米を買うことができました。
(備蓄米を購入(50代))「噛むごとに甘味も感じられますし。今まで食べていたお米とそこまで変わらないのかなと思いますが、このお値段でこの味で食べられるのでしたらぜひ購入したいと思います」

6月1日『有働Times』より
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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