
1日も備蓄米を求め多くの人が朝早くから並びました。この備蓄米を巡り、自民党内が揺れています。元農林水産大臣が、随意契約の党内手続きを飛ばした小泉進次郎農水大臣に反発。これに対して小泉大臣は、「緊急事態だ。スピード感を持たないと大胆な判断はできない」と反論しました。
■ドンキ社長「流通経路が前時代的」
1日、備蓄米が売り出された都内のスーパー。コメが安く買えるとあって、開店前から長い列ができていました。
都内在住 5人家族の親子
「ホッとしました。これでもう少し食べつなげられると思うので」
5キロ2000円台の備蓄米が急ピッチで市場に出回り始めていますが、店頭に並ぶ通常のコメの価格は高いままです。
備蓄米の販売に手を挙げたドン・キホーテの運営会社は、JAとの直接取引の参入へのハードルが高い点や、複雑な流通経路の問題点を指摘しました。
PPIH(ドン・キホーテ運営会社) 吉田直樹社長
「(他の食品と比べて)際だって流通経路が前時代的。将来、魚も圧倒的に不足するし、穀類も圧倒的に不足すると言われていますから、これは前哨戦である」
流通経路をシンプルにするよう求められた小泉農水大臣は次のように述べました。
「コメの流通に対しての透明化をしないければいけない。1つの参考にするべきご意見だと思っています」
■自民元農相「ルール覚えて」
ものすごいスピードで備蓄米を放出する小泉大臣。しかし、自民党内から反発が飛び出しました。
元農水大臣 野村哲郎参院議員(81)
「(小泉農水大臣は)非常にお父さんに似ていまして、あまり相談することなく自分で判断したものをどんどんマスコミに発表していますから、実に事務方は困っている」
不満をあらわにしたのは、元農水大臣の野村氏です。
野村農水大臣(当時) 2023年5月
「『食料・農業・農村基本法』の見直しに向けた検討を深化させていきたいと考えているところです」
野村氏は、2022年の第2次岸田内閣で農水大臣として初入閣。当時、ウクライナ侵攻や世界的な人口の急増などで食料の安定供給への懸念が高まったことから、農業に関連する法律の見直しに向けて活動しました。
現在は、農業に関する法案などについて議論する「農林部会」の一員です。
野村参院議員
「農林部会にかけて、古米や古古米の販売を随意契約でやるなど、そういったことをほとんど自分で決めて自分で発表してしまう。ルールというのを覚えていただかないといけない」
これに対し、小泉大臣は次のように述べました。
「農林部会長でしたので、ルールは知っているつもり。政省令の改正とか、運用とか、そういったことというのは、大臣の決めるべきことだと思うので、これがルールだと思う」
小泉大臣は「ルール違反だ」という批判に「これがルールだ」と返しました。
「やはり今回は緊急事態なので。大臣がやることなすこと一つひとつ党に諮らなければいけないというと、誰が大臣になってもスピード感のある大胆な判断はできない」
(「グッド!モーニング」2025年6月2日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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