攻撃の応酬開始から1週間 イスラエル・イランから日本人の退避開始 鍵を握るトランプ大統領はイラン攻撃計画 “承認”か 核めぐる立場の違いは?須賀川記者解説【news23】|TBS NEWS DIG

攻撃の応酬が始まってから1週間、現地の日本人の退避が始まりました。攻撃が続く中、今後の鍵を握っているのがイランへの攻撃計画を「承認した」と報じられたトランプ大統領です。「期限の1秒前に最終決定を下したい」と話しています。

■イスラエル・イラン応酬 1週間 ミサイルが病院を直撃

轟音と共に夜空に打ちあがる赤い光。イランがイスラエルに向けて発射したとみられるミサイルです。

両国の攻撃の応酬が始まってから1週間。イスラエル市民は、シェルターに避難する日々が続いています。

避難した市民
「こんな生活を送るなんてあり得ない。毎日が辛くて安全な場所がどこにもない」

外では、街の景色が一変。ミサイルは病院にも直撃しました。

病院長
「建物のダメージは深刻で、病院の敷地内が広く被害を受けてました。(被害は)ほかの病棟にも及んでいます」

イスラエル政府によりますと、これまでに各地で合わせて24人が死亡、830人以上が負傷しました。

■「被害が拡大しているような印象」日本人の国外退避 始まる

増尾聡 記者
「退避を希望する日本人がヨルダンに退避します。バスに乗り込み、まもなく出発します」

イスラエルにいる日本人の退避も始まりました。隣国のヨルダンへ移動するということです。

出張でイスラエルに滞在
「今朝もテルアビブ市内で着弾があった。被害が拡大しているような印象もあったので、移動を決めました」

イスラエルでは民間航空機の運航が停止していることから、船でギリシャやキプロスを目指す人々が増えています。

ギリシャに避難する人
「衝突が理由で、ここを去ります」

一方、イスラエルもイランへの攻撃を続けていて、イランでは、これまでに600人以上が死亡。外務省によりますと、イランの在留日本人らも19日、テヘランを出発し、隣国のアゼルバイジャンに向けて陸路で移動を始めたということです。

イスラエルとイランで応酬が続く中、注目されているのが、この人。

■トランプ氏「期限1秒前に最終決定」イラン攻撃計画“承認”か

――アメリカがイランの核施設を攻撃する可能性は?

トランプ大統領
「やるかもしれないし、やらないかもしれない。私が何をするのか誰にも分からない」

アメリカがイランへの攻撃に踏み切るのかが焦点となる中、WSJによると「トランプ大統領がイラン攻撃計画を承認した」との報道が。

ただ、イランに核開発を放棄する意思があるかどうかを見極めるため、最終的な命令は保留していて、攻撃参加の可能性を示すことでイランに譲歩を迫る狙いがあるということです。

トランプ大統領
「やるべきことは考えているが、期限の1秒前に最終決定を下したい。状況は変化するからだ」

こうした中、19日午後、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が電話会談し、イランの核開発問題について対話を通じて解決すべきだとする考えで一致しました。

また、ドイツ、フランス、イギリスの外相が20日、スイスでイランのアラグチ外相と核問題について協議を行うということで、ギリギリの外交努力が続けられています。

■軍事介入は?トランプ氏の“狙い”

小川彩佳キャスター:
イランとイスラエルの攻撃がエスカレートしています。なぜ、このような状況になったのか。それぞれの立場からひも解いていきます。

藤森祥平キャスター:
まずはアメリカから。イランに対する攻撃計画を承認したというトランプ大統領の「やるかもしれないし、やらないかもしれない」という発言。今後、アメリカは攻撃に加わる?

23ジャーナリスト 須賀川拓さん:
トランプ大統領としては「態度を変えろ」というイランへのメッセージでもあるが、ギリギリの寸止め状態。トランプ氏は危険な賭けに出ていると感じる。

小川キャスター:
中室さんはこの状況をどうみていますか?

教育経済学者 中室牧子さん:
2つ懸念していることがあって、一つは周辺国へ飛び火をすることで、長期化するんじゃないかということ。それから原油価格が高騰するんじゃないかということですね。こうなると日本経済への影響も避けられないのではないかなと思う。

■そもそも“対立”はいつから?

小川キャスター:
長い歴史があるわけですが、そもそも対立はいつから始まったのか?

須賀川さん:
実は数十年前にさかのぼると、イスラエルとアメリカとイランは、大の仲良しだった。なんならイランの兵器のほとんどはアメリカ製だったくらい。ところが1979年にイラン革命が起きたことでイスラム体制となり、イランは反米に。親米のイスラエルはそれだけでも敵国扱いだが、聖地エルサレムを占領しているということでイランにとって悪の象徴となった。

小川キャスター:
今回、イスラエルが先制攻撃をした理由としているのは「イランの核の脅威」。これも今に始まったわけではない?

須賀川さん:
そうなんです、13年前のネタニヤフ首相の発言がこちらです。

ネタニヤフ首相(2012年9月 国連総会)
「レッドラインはまさにここに引くべきです。イランが核兵器製造に必要な濃縮ウランを数か…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20250620-6244063)

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