悪石島「島外避難」を検討 震度6弱で十島村が会見【スーパーJチャンネル】(2025年7月3日)

 鹿児島県十島村で震度6弱を観測した地震。3日午後、十島村は悪石島島民の島外避難を検討していると明らかにしました。

■悪石島「島外避難」を検討

 午後4時半ごろ、地震直後の悪石島の映像では現状、島の様子が変わったようには見えません。子どもたちが運動場に出てきていて、校庭に集まるようにアナウンスがありました。防災無線のアナウンスによって校庭に集まっています。

 震度6弱の地震が起きた時間に取材をしていたアナウンサーが当時の様子を語りました。

地震時、悪石島を取材 KKB 柿野賢治アナウンサー
「ヘリポートで震度6弱の地震を体感したところでした。ですからコンクリートでしっかり固められたところで、この島の中では高台の方にはあるんですが、ちょっと小刻みな揺れが起きた後に突き上げるような揺れが何秒か起きて、そして横揺れがあってという形でした」

 地震直後の役場の様子。情報を収集する職員の姿が見えます。

十島村 久保源一郎村長
「前回、実施した島外避難について質問はなかった。異常な群発地震が続くと、心的疲労が掛かっていると思う。島外避難も確認したい」

 午後4時13分ごろ、十島村で最大震度6弱を観測する地震がありました。

 気象庁によりますと、震源はトカラ列島近海で深さは20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.5です。この地震による津波の心配はありません。最大震度6弱を観測したのは十島村悪石島です。

 午後2時までに、先月21日から震度1以上の地震を1005回観測していて、今月2日午後4時から約100回の地震が観測されていました。

気象庁
「午後4時13分ごろ、マグニチュードは速報値5.5、場所はトカラ列島の近海約20キロメートル、今回の地震の発生のメカニズム、北北西から南南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型。寝室では家具が倒壊しないような場所であること、上から物が落ちてこないような場所でお休みになるほか、外に避難する場合があります、可能であれば枕元に靴を置いていただきたい。懐中電灯も枕元に置いていただきたい」

 番組スタッフは2日に震度5弱の揺れがあった小宝島の隣にある宝島に降り立ちました。

 トカラ列島では先月21日から連日、地震が続いています。震度1以上の揺れは今月3日午後2時の時点で1000回を超えました。

 過去にもトカラ列島付近で地震活動が活発になったことはありましたが、揺れの回数は300回ほどでした。

 今回はその約3倍の地震が起きていて、気象庁も過去の地震活動と比べて突出した回数になっているとしています。

宝島住民
「けさ1回、結構揺れたけどそれからはない。午前2時、3時とか。でも、きのうの昼すぎから体に感じるようになった」

 この前代未聞の事態は115人が暮らす宝島にどのような影響を与えているのでしょうか。

宝島学園 西田裕之校長
「悪石島がたくさん揺れていて、心配されている状況だと思うが、(宝島は)隣の隣の島なんですけどほとんど揺れてなくて、昨日から状況が一変した」

 島内にある唯一の学校では2日に防災無線が鳴り響き、児童を校庭に避難させる場面が2度あったといいます。

宝島学園 西田裕之校長
「地鳴りじゃないんですけど、ゴゴゴゴゴッて音が迫ってくるような感じ。そう思ったらガタガタッて揺れ始める。地鳴りがするみたいなイメージ。収まったらまた揺れて、収まったらまた揺れてっていうのが繰り返されるのがきのうでした」

 そして、地震の影響で変更を余儀なくされた授業もあります。

宝島学園 西田裕之校長
「実はきょうとあす、最後の海での水泳学習が予定されていたが、先週の時点でそこまで揺れてはなかったが、やはり震源が近いのが一番の心配。仮に大きな地震が起こった時に、津波がすぐに押し寄せてくることが想定されたので、大事を取って先週の時点で中止を決めていた。子どもたちは水泳学習を楽しみに…残念がっていると思う。きのう特に不安を抱えたり…。きょうは少し眠れないという子どもたちもいた」

 頻発する地震の影響は、隣の小宝島では目に見える形で表れています。学校のグラウンドに地割れが発生。さらに、倉庫の床もひび割れていました。
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp

powered by Auto Youtube Summarize

おすすめの記事