
中国外務省は14日夜遅く、中国人に対し日本への渡航をしばらく避けるよう注意喚起しました。高市早苗総理大臣が台湾有事に言及した対抗措置とみられます。
■「日本の指導者が露骨な挑発」
「今年に入ってから日本で中国人が襲われる事件が多発しているうえに、日本の指導者が公然と台湾に関する露骨な挑発を行い、人的交流の雰囲気を著しく悪化させ、在日中国人の身体と生命の安全に重大なリスクをもたらしている」
14日午後11時前、中国外務省が投稿したSNSです。中国人が当面の間、日本に渡航しないよう呼び掛けました。
「すでに日本にいる中国国民は、現地の治安情勢に細心の注意を払い、安全意識を高め、自己防衛を強化すること」
「戦略的互恵関係」を確認し合ったはずの日本と中国。中国側はSNSで異例となる日本語の警告文も投稿しました。
「日本が台湾海峡情勢に武力介入すれば、中国は必ず正面から痛撃を加える」
「われわれは日本に告げる。台湾問題で火遊びをするな。火遊びをすれば必ず身を滅ぼす」
エスカレートした表現は、高市総理の発言に対する対抗措置とみられます。
「(中国が)戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても“存立危機事態になりうる”ケースであると」(7日)
高市総理が警戒する台湾有事。今月、中国は新型空母「福建」を就役させました。リニアモーターを使って艦載機を加速する「電磁式カタパトル」が搭載されているのが特徴です。
同様の仕組みを他に持っているのはアメリカ軍の最新空母1隻だけ。この福建が9月には試験の一環として台湾海峡を通過していて、海上自衛隊は監視の目を光らせていました。
■高市総理“答弁の撤回しない”
中国外務省の林剣報道官はこう話しました。
「いかなる勢力も中国統一の大業に干渉するのは愚かな妄想で身の程知らずであり、必ず失敗に終わる」
中国外務省は14日、午前3時という異例の時間帯に金杉憲治駐中国大使を呼び出し、高市総理の発言を撤回するよう強く抗議しました。
併せて中国側の発表文には、金杉大使を呼び出したのは「上層部の指示」と記されています。上層部が誰を指すのかは明らかにされていませんが、強い抗議の意が込められています。
止まることのない中国の反発。対する高市政権は?
高市総理
「政府の従来の見解に沿ったもの、撤回・取り消しをするつもりはない」(10日)
茂木敏充外務大臣
「中国の主張は間違っている。撤回する必要はない。それは当然のこと」
(「グッド!モーニング」2025年11月15日放送分より)
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
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