「なぜ未来仁は亡くなったのか」23歳で転落死した自衛隊幹部候補生 両親が防衛省に再調査を申し入れ“二転三転”する自衛隊側の説明「我慢の限界」 宮城

2020年、宮城県にある陸上自衛隊多賀城駐屯地で、幹部候補生の自衛隊員が庁舎屋上から転落し、死亡した問題についてです。自衛隊側の説明や対応が不十分だとして、遺族が17日、防衛省に再調査を申し入れました。17日午前、防衛省を訪れた仙台市の佐藤三千治さんと妻の直子さん。2人は、長男・未来仁(みくに)さんが死亡した原因などを再調査するよう申し入れました。未来仁さんの母・直子さん:
「本人がこういう遺影の形ではなくて、自分の足で制服を着て(防衛省)に来たかっただろうなと思うと無念でなりません」2020年1月に陸上自衛隊幹部候補生学校を卒業した長男の未来仁さん(当時23)。その後、多賀城駐屯地に配属されましたが、わずか1カ月あまりで庁舎屋上から転落し、死亡しました。

未来仁さんに何が起きたのか?

未来仁さんの母・直子さん:
「すごい正義感が強い子なので、1佐になるって、そういうところはプライドが高い子だった。なんで今、いないんだろうと…」おととし、自衛隊側は、未来仁さんが死亡した経緯についてハラスメントや施設の安全管理に問題がなかったとして「公務災害には当たらない」と遺族に通知しました。しかし…。未来仁さんの父・三千治さん:
「状況説明が二転三転していく。現場検証も指紋採取もしていない。未来仁がどこから落ちたかも正式には説明を受けていない」自衛隊側は当初、遺族に対し未来仁さんが「4階の窓から転落した」と伝えていました。しかし後に「庁舎屋上」に変更。更に「通常は施錠されている」とした屋上についても「日直がたまたま開けていた」などと一貫性を欠く説明を繰り返していたといいます。未来仁さんの父・三千治さん:
「ストーリーを作ろうとして作れなくて、また戻って違うストーリーを作って、何とかこれで終わらそうと。我慢の限界というか未来仁の命はこんなものだったのかと」防衛省によりますと、自衛隊の敷地内で隊員が事故にあった場合、警察など第三者の捜査は行われず、警務科が捜査するのが一般的だといいます。tbcの取材に対し、多賀城駐屯地は「捜査は行っていた」としたうえで「転落の原因は不明」と回答しました。

「再調査」防衛省の回答は…

佐藤さん夫妻は自衛隊の対応に不信感を募らせています。未来仁さんの母・直子さん:
「何万人をまとめないといけない人たちが、なんでうそをついてばかりいるの。誰を信じていいのか分からなくなる。
未来仁さんの父・三千治さん:
「ちゃんと真実を遺族に説明すべきでしょと。真摯ある対応を望んでいる」亡くなる前日、自宅での時間を過ごし両親と次の食事の約束をして宿舎へと戻ったという未来仁さん。再調査の申し入れに対し防衛省は「これまでの調査を確認し、必要な調査を陸上幕僚長が行う」とし再調査を約束したということです。未来仁さんの母・直子さん:
「これから、なぜ未来仁が亡くなったのかを調査してくれると約束して頂きました。それを信じて頑張っていこうと思う」遺族が出した申し入れ書によりますと自衛隊側の説明は次のように変遷しています。
【捜査について】
「現場検証や捜査をしている」→「捜査はしていない」
【転落場所について】
「4階窓」→「屋上」【屋上の施錠について】
「通常は施錠」→「たまたま日直が鍵を開けていた」→「常時施錠されていない」【未来仁さんが最後に会った人】
「武器庫で最後に話した隊員がいる」→「起床後誰ともあっていない」→「宿舎前で最後に会った隊員がいる」防衛省は再調査の時期や期間などは、今後、決めると説明しています。

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