
備蓄米の放出にもかかわらず、13週連続の値上がりとなっているコメの価格。政府は新たに、7月まで毎月、備蓄米を「追加で放出」する方針を決めました。はたして、コメの価格に影響を及ぼすのでしょうか。
■コメ高騰続く 吉野家は10日から値上げ
10日から牛丼など一部商品を値上げする吉野家。
「牛丼並盛」は価格を据え置くものの、「牛丼大盛」は、696円から740円に、「から揚げ丼・並盛」は、575円から619円に引き上がります。
値上げの要因は、コメなどの原材料費や人件費の上昇など。
――一部商品が値上げになります
20歳 大学生
「え~!ちょっと行きづらくなりますね」
22歳 新卒社会人
「コメ好きからすると、よくコメは食べるのでやめてくれよっていうのが正直な感想ですね」
34歳 自営業
「物価高もそうだし、コメも普通に高騰してるから、値上げでもしょうがないんじゃないかと思っています。うどんとか焼きそばにシフトしていくというとおかしいんですけども、コメを食べる頻度は減らしたりしています」
全国のスーパーでのコメの平均価格も5キロあたり4206円と、13週連続値上がりが続いています。
■備蓄米 毎月放出でコメ不足解消?業者「価格に反映させられない」
9日江藤農林水産大臣は…
江藤拓農林水産大臣
「上昇したコメの価格を落ち着かせるため、夏まで毎月政府備蓄米の売渡を実施する。コメが足りないという状況は、備蓄米を放出することによって解消する」
本格的に新米が出回る前の7月まで毎月、備蓄米を放出することを明らかに。その上で、再来週には3回目となる10万トンの入札を行うとしました。
政府は、すでに備蓄米を2回にわたって合計21万トン放出していますが、なぜコメの価格は下がらないのでしょうか?
7日、広島・東広島市の卸業者のもとに、3月に行われた第1回入札の備蓄米がようやく届きました。
この業者が買い付けたのは40トン。ブレンド米として弁当店や外食店に納品すると話しますが、その価格は…
食協 武信和也社長
「月に何千トン使う中のこの10トンですから、値段は下がらないですね。弁当屋さんに持って行っても1~2%入るかなくらいのこと。価格に反映させられない」
■備蓄米を毎月放出しても…専門家「5キロ3900円程度か」
こうした現状は、日本全体で起きていると専門家は指摘します。
流通経済研究所 折笠俊輔主席研究員
「日本全国で700万トンのコメの消費がある中で、(備蓄米)20万トンというのは2~3%。それだけ見たら大きく(価格が)下がらないことは当然ある。毎月放出をしますよっていうのは、そこ(コメ不足)の不安感を払拭するのが狙い。ただ、完全に需要を満たせる量か、ちょっと疑問が残る。不足分のほうが大きいような状況だと思う」
折笠氏は、「備蓄米が毎月放出されたとしてもスーパーでの価格は3900円(5キロ)ほどまでしか下がらないのでは」と話します。
その上で…
流通経済研究所 折笠俊輔主席研究員
「備蓄米の放出は治療でいうところの“対症療法”。生産をしっかりしていく、あるいはその量を把握する、需要量を正しく把握するというのが、根本の解決手段になる」
▼TBS NEWS DIG 公式サイト https://newsdig.tbs.co.jp/
▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1
▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://www.tbs.co.jp/news_sp/tbs-insiders.html
▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://www.tbs.co.jp/news_sp/toukou.html
#ニュース #news #TBS #newsdig
powered by Auto Youtube Summarize