
緊急事態宣言が明け経済活動が再開する中、“リベンジ消費”という言葉が注目されています。「コロナ禍で使えなかったお金を使おう」という動きですが、いま現場では何が起きているのでしょうか?
■高級車が売れている
新型コロナへの警戒感が和らいできたことで消費が持ち直す動きも出始めています。
都内にある輸入車のディーラー。こちらではイギリスの高級SUVを主に扱っています。4輪駆動でどんな道でも得意としています。
輸入車ディーラー 支店長:
いま一番売れているのがディフェンダーというモデルです。
ランドローバー社の「ディフェンダー」3ドアは800万円前後ですが、さらに上のグレードが人気だといいます。
支店長:
5枚ドアで900万~1000万ぐらいのモデルがよく出ています。
山本キャスター:
1000万円前後のクルマがいちばん売れているんですか。結構高級ですよね。
支店長:
みなさんオーダー待ちで半年から、なかには1年待っている方もいるくらい売れ行きが(良いです)。
運転席に座ってみると。
山本キャスター:
すごい!新車の香りがします(笑)
“当たり前”のコメントの訳は・・・
山本キャスター:
私、免許持ってないんですよ(笑)
支店長:
じゃあぜひ、次回は免許とってから・・・
車に搭載された複数のカメラを使って、360度、周囲の安全確認ができます。
山本キャスター:
色んな方向からこの車を俯瞰して見ることができるんですね。
支店長:
オフロードにすると、車の真下が見えるんです。
山本キャスター:
え~!
去年はコロナの影響で売り上げが下がりましたが、今年に入って好調だといいます。
支店長:
前年に対しては160~170パーセントくらい(売れている)。
山本キャスター:
どうしてそういう現象が起きているんですかね?
支店長:
海外旅行に行かない代わりに車にお金をかけて購入される方も増えています。
好調の背景にあるのがいわゆる“リベンジ消費”。コロナ禍で使えなかったお金を使おうという動きです。
山本キャスター:
リベンジ消費ともいえる?
支店長:
どこのタイミングで車を購入しようかというところで、去年1年間我慢していたお客様たちが今年に入り数多くご購入いただいているのが現状です。
■“リベンジ消費”で何を買った?
街でリベンジ消費について聞きました。
20代男性:
今年入ってから半年くらいで150万円くらい使いました。ブランドのバッグとかアクセサリーとか。実家に帰れないので帰省してお金とかも使わないですし。
30代女性:
電動自転車(約20万円)買いましたね。電車に乗るのが怖い分、電動自転車、子どもが乗れるやつ。
40代男性:
どっかあちこち行けないというのもあって、今だったらインターネットとか使って遠いところのものが買えるので。妻に、ちょっと良いキャビアというのがあったので、それはかなり贅沢で買ってみましたね。
50代女性:
いま(マスクで顔が)隠されていてラッキーなんだけど、(マスクが)取れたときのことをだんだん考えるようになって、ちょっと良い化粧品使わないとまずいよねみたいな。美容にお金をかけなきゃいけなくなる。
■“リベンジ”で買われている意外なもの
意外なものも売れています。
山本キャスター:
見て下さい。ジャングルですよ。いろんな種類の観葉植物がありますね。
東京都練馬区のガーデニング専門店、オザキフラワーパーク。
ガーデニング専門店 代表:
観葉植物はお家時間が増えているので、全体的に売れていて全て人気なんですけど、中でもフィカスの中のアルテシマ。斑が入ってかわいらしいんですよね。色もきれいなんで。
(フィカスアルテシマ斑入り:1万8000円)
山本キャスター:
きれいですね。黄色と緑のコントラストがかわいらしいです。
おうち時間が増えたことで、観葉植物がよく売れているといいます。特に1万円前後のものが人気だそうです。
ガーデニング専門店 代表:
特に20代30代の若い方たちがすごくこういう観葉植物を求めて、特にインテリア性が高いものを探しに来られますね。やはり少しでも緑があるとね、目にも優しいですし、気持ちもリラックスできますし。
客:
洋服とか外出とかの機会がちょっと減っているので、これくらいお金を使っても良いかなと。
■旅行への消費も
全国的に緊急事態宣言が解除されて1週間。旅行も活発になってきました。
秋の行楽シーズンを前に、茨城では、県独自の割引サービスが始まっています。“茨城版のGoToトラベル”、その名も「いば旅(たび)あんしん割(わり)」です。
大洗町にある「かんぽの宿 大洗」では、早速利用する人の姿がありました。
客:
“いば旅”ということで利用できるということなので。
従業員:
はい、こちらがワクチンの接種証明ですね。
割引される金額は、1泊1万円以上の宿泊料金の場合、PCR検査を受けた人は1万円。ワクチン接種を終えた人で5000円となります。対象は茨城県民限定です。例えば、最大1万円の割引が適用されると、こちらのホテルでは通常1万6500円のプランが6500円に。さらに、実質たった1500円で泊まれるプランもあるとか。
ホテル副支配人:
かなりのお問い合わせをいただいておりまして大変びっくりしています。
北海道でもお得なサービスが始まっています。稚内市では対象の宿泊施設を1泊した場合、乗り物や食事、買い物など総額3000円のクーポン券が利用できるのです。
稚内市役所 観光交流課:
全国的な緊急事態宣言解除後350~400名程度の予約をいただいていて、この1週間で3~4倍です。
■飲食業界には新たな壁も
一方、経済の再開で、飲食店では新たな問題に直面しています。
飲食店 店長:
緊急事態宣言の延長延長で 他のバイトを入れてしまったりとかでなかなかスタッフが集まってないですね。
深刻な人出不足です。こちらの店では、宣言が解除されてから来てもらう予定だったアルバイトがすでに他の仕事に就いてしまったといいます。
飲食店 店長:
しょうがないですよね。その子たちも必死になってアルバイトを探してそれでようやく見つけたところでね。そこを減らして こっちに来てくれとは言えないんでね。
リベンジ消費の裏で新たな壁が立ちはだかっています。(08日23:58)
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