
八田與一容疑者が重要指名手配されている2022年に起きた大分県別府市のひき逃げ事件は6月で事件発生から3年を迎えます。そうした中、大分県警が2日、容疑に殺人と殺人未遂を加えて逮捕状をとったことが分かりました。
これにより、このひき逃げ事件は、時効の無い殺人事件として捜査されます。
遺族は「私たちの長年の願いがようやく形になろうとしている、闘いは終わらない」
などとコメントしています。
また大分県警は2日夜、報道陣に対し「殺人の故意を裏付ける証拠得られた。全容解明に向け被疑者の検挙に努める」と話しています。
2022年6月、大分県別府市の交差点でバイクに乗っていた男子大学生2人が車に追突され、死傷しました。
警察庁は2023年9月、現場から逃走した八田與一容疑者28歳を、初めて道路交通法違反ひき逃げの疑いで、全国の警察を挙げて捜査する「重要指名手配」に指定しました。
依然八田容疑者の行方がつかめない中、遺族を支援する「別府願う会」のメンバーは別府市役所などで署名活動を行ってきました。
署名活動では容疑を公訴の時効が7年の道路交通法違反の「ひき逃げ」から時効の無い「殺人罪」に変更することを求めていました。
そうした中、大分県警が2日、容疑に殺人と殺人未遂を加えて逮捕状をとったことが分かりました。これにより別府市のひき逃げ事件は今後、殺人事件として捜査されることになります。県警は2日夜、経緯を報道陣に説明し「殺人の故意を裏付ける証拠得られた。全容解明に向け被疑者の検挙に努める」などと話しています。
また遺族は以下のコメントを寄せてくれています。
<以下コメント全文>
「この度、私たちの長年の願いがようやく形になろうとしています。事件から3年。大きな岩が動き出し、殺人罪での捜査にこぎ着けるまで、これほど時間を要するとは思いませんでした。八田與一を捜すために費やしたこの3年間、共に活動してくれた『願う会』の仲間たち、そして署名やチラシ掲示にご協力くださった全ての皆様に心から感謝申し上げます。
これからは、捜査体制がさらに強化され、八田與一の逮捕に向けて、より一層の進展が期待されます。 私たち『願う会』も、警察と連携し、新たな活動を展開していきます。八田與一が逮捕されるまで、私たちの戦いは終わりません。引き続き、どんな些細な情報でも構いませんので、八田與一の逮捕にご協力いただけますよう、心よりお願い申し上げます」
この事件について大分県警には5月末までに全国から9600件の情報が寄せられています。
これまでに寄せられた情報の中で、八田容疑者に似た人物の目撃情報は9073件となっていて、内訳では大分県内が577件、県外が7623件、インターネットなどが873件です。
県外での目撃情報を地域別にみると、九州が1195件、関東が3414件、近畿が1180件、その他が1834件となっています。
有力な情報提供には、捜査特別報奨金(上限300万円)と遺族などによる私的懸賞金(上限500万円)あわせて最大800万円が支払われます。
情報の提供先は別府警察署、電話番号は0977-21-2131です。
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