【解説】備蓄米放出も…コメ価格はまた「最高値更新」  なぜ?石破首相が党に対策を指示  2つの焦りとは

石破首相は、政府備蓄米を放出した後もコメの価格が下がらない状況を受け、自民党に対して対策をまとめるよう指示しました。このタイミングでコメの価格対策を出した石破首相の狙いは、どこにあるのでしょうか? 日本テレビ政治部官邸キャップの平本典昭記者は、2つの「焦り」があるとみています。

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1つ目は「備蓄米」を放出しても価格がなかなか下がらない焦りです。7日にまた値上がりしたことについて、政府関係者は「なかなか思うようにいかない」と話していました。

コメの価格対策について、政府が何もやっていないわけではないです。先月9日に石破首相は夏まで毎月、備蓄米を放出するよう指示を出しました。それにもかかわらず、効果が出ないことに焦っています。

ある自民党幹部は「ガソリンなどは下がってきたが、コメだけは下がらない」と頭を抱えています。

石破首相は大型連休中、外国訪問から戻った後は都内のホテルに滞在し、今後の政治課題についてじっくり考える時間を過ごしました。7日から本格始動し、最初に動いたのが、このコメ価格対策の指示でした。

ある政府関係者は「それだけ政権にとってもコメ価格が下がらないことに危機感を持っている」と話しています。

もう1つは夏の参議院選挙に向けた「焦り」です。

ある首相周辺は「コメ価格が下がらないまま選挙戦に突入すれば、影響は避けられない」と話しています。ある野党幹部は「コメ価格が下がらないのは石破政権の政策の失敗だ」と攻勢を強める考えです。

石破首相の得意分野として、安全保障政策はよく知られています。実は、農水相も務めた経験があり、農業通、農政通としても自民党内では知られています。

その得意分野で「無策」と野党側から批判を受ければ、選挙戦で攻撃を受けることは確実です。

実は、ある政府高官は「石破首相は、実質的に続いている減反政策は見直すべきと考えている」と明かしています。「生産性をあげて海外への輸出などを増やしていくべき」という立場だと指摘しています。

しかし、農家を大きな支持基盤とする自民党の農水族や農水省は慎重な姿勢です。

ある政権幹部は7日の指示について「石破首相は農水省に任せきりではダメで、自民党に長期的視野での改革案を出してほしいという狙いだ」と解説しています。

「価格が下がらない」「選挙が近づいている」という焦りもあるなかで、生産農家も納得する、そして高騰するコメ価格が適正価格に落ち着く環境整備ができるのか、石破首相には早く結果を出せるか厳しい目が向けられています。

こうしたなか、備蓄米放出以外の策があるのか複数の政府関係者に聞くと、「実質的なものはない」ということです。政府関係者は、備蓄米を放出してもなかなか消費者まで行き渡らないということは、流通の過程にボトルネックがあるのではないかということを話していました。

そのボトルネックが何かを突き止めて、解消していくことが直近の課題ではないでしょうか。
(2025年5月7日放送「news every.」より)

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