
中国の要請により国連安全保障理事会の非公式会合が開かれ、トランプ政権による関税政策を協議しました。中国の国連大使は、アメリカが世界の経済秩序を混乱させていると批判しました。
■異例の展開…安保理で関税が議題に
日本時間24日午前6時ごろ、アメリカ・ワシントンで始まったG7の財務相・中央銀行総裁会議。日本からは加藤勝信財務大臣が出席します。
アメリカの関税政策に対し、各国から異論が相次ぐとみられるなか…。
トランプ大統領
「たくさんお金を稼ぎます。アメリカのために」
日本時間24日未明、取材に応じたトランプ大統領。記者からの質問の多くは“あの国”に関してでした。
記者
「中国について一言ください」
トランプ大統領
「私たちは中国と公平な取引をします」
その中国の要請で、日本時間23日午後11時ごろから始まった国連安全保障理事会の非公式の会合。
中国 傅聡国連大使
「世界は新たな激動期を迎えています。単独主義が台頭し、いじめが増加しています」
国際平和がメインテーマとなる安保理で、関税が議題になる異例の展開。アメリカの代表も含め、数十カ国が参加しました。
中国 王輝耀教授
「アメリカは自由貿易の恩恵を受けていることを認めず、不公正な国際貿易を主張し、経済のグローバル化を積極的に推進するどころか、経済のグローバル化を破壊する存在になりつつある」
中国は終始、アメリカの批判を展開しました。
傅聡国連大使
「いかなる圧力、脅迫、恐喝も、中国に対処する正しい方法ではなく、中国人民の偉大な復興を阻止することはできません」
安保理の会合前、トランプ大統領は…。
トランプ大統領
「中国やほとんどの国とも順調に協議しています。みんなアメリカと関わりたい」
貿易戦争が激化している中国とも協議は順調に進んでいると語っていました。
トランプ大統領
「中国とはうまくやっていくし、私は習主席とも良い関係にあります」
■トランプ政権が軟化…中国外務省は戦う姿勢を崩さず
中国に対して145%という高い追加関税を発動しているトランプ大統領ですが、ここにきて態度を一変させています。
トランプ大統領
「145%の税率は高いが、それより高くなることはない」
記者
「今後どの程度下げるつもり?」
トランプ大統領
「ゼロとはいかないが、大幅に下がります」
ウォール・ストリート・ジャーナルは、現状の半分以下となる50%から65%程度まで下げる案などが浮上していると報じています。
安全保障に脅威とならない品目には35%。戦略的に重要性が高い品目には少なくとも100%を段階的に課す案も検討されているといいます。
トランプ政権が軟化していることについて、中国外務省は戦う姿勢を崩さないままでした。
中国外務省
「戦いたいなら最後まで戦います。話したいならドアは常に開いています」
■石破総理に中国が親書送る
中国政府は、石破茂総理大臣に対して親書を送っていたことも分かりました。アメリカの保護主義に抵抗する重要性を訴えたとみられています。
そんななか23日、日本も…。
公明党 斉藤鉄夫代表
「会談の最後に親書をお渡しいたしました。王委員からは、これを必ず習近平主席にお持ちすると」
北京を訪れた公明党の斉藤代表が、中国共産党の序列4位の王滬寧政治局常務委員と会談し、石破総理の親書を手渡しました。
ただ日本は、福島第一原発の処理水を巡り、輸入規制を行う中国に対してもくぎを刺しました。
斉藤代表
「我々は日本の立場、自由貿易体制を守っていくことは大切だということは申し上げたところです。だからこそ、中国もそのルールに従ってこの自由貿易体制のルールを守ってほしいと申し上げた」
(「グッド!モーニング」2025年4月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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