カツ丼が3000円 世界的リゾート"ニセコ"にバブル現象?コロナ後に海外客が殺到 時給上昇の影響も やっぱりセコマ人気 (24/02/04 17:00)

コロナ禍を経て外国人観光客で賑わう、北海道のスキーリゾート「ニセコ」。

 今シーズン、街にこれまでにない異変が起きています。

 ディレクターがそのワケを探ってきました。

 「ニセコ東急グランヒラフスキー場。賑わってるじゃないですか。今さら驚きはしないですけどほとんど外国人客です」(安野 陽介 ディレクター)

 外国人観光客で賑わうスキーリゾート「ニセコ」。

 こちらはスキー場直結のコンドミニアムです。

 「こちらはチェックイン前の部屋になるんですけど、1月2月に関しましては全室ほぼ満室状態になっております。コロナ前と比べても20%くらい(予約が)増加しています」(ニセコアルパインデべロップメンツ 三宅祐子さん)

 羊蹄山を望むこちらの部屋は1泊21万円。一番高い1泊60万円の部屋も予約で満室です。

 コロナ禍で外国人観光客が激減したニセコエリアですが、昨シーズンは水際対策の緩和で復活。今シーズンはさらなる来訪が期待されます。

 ニセコ花園リゾートスキー場直結のホテルでは。

 「なんとニセコにルイヴィトンが登場しましたよ。見てください、スキーウェアです。かっこいいな、買いたい」(安野 陽介 ディレクター)

 日本国内のリゾート地では初となる、高級ブランド「ルイ・ヴィトン」の期間限定ストアです。なんと127万円もするスキー板も売れているそうです。

 またゲレンデではルイ・ヴィトン仕様のゴンドラも運行しています。

  外国人観光客の復活と共にニセコではある異変が起きています。

 「あちら、お寿司のキッチンカー。そしてこちらにはカレーのキッチンカー。フェスみたいに盛り上がってますね」(安野 陽介 ディレクター)

 今シーズン目立つのが夕暮れと共に営業を始める多くのキッチンカー、その数は50台以上。

 札幌の居酒屋が出店しているキッチンカーはお寿司をメインに扱っています。

 「5貫入りでこの価格。カニ汁は1000円。ちょっと割高かなと思うんですが」(安野ディレクター)

 5貫で1500円のまぐろの握り。その味は?

 感想を言おうとした瞬間、陽気な外国人が乱入!

 「驚くほどおいしいよ」(海外観光客)

 他のキッチンカーでは果たしてどんなものが?

 こちらは札幌から出店の弁当やスイーツを扱うキッチンカー。

 人気はチキンカレー3000円とかつ丼3000円。

 あえてこの値段設定にしているといいます。

 「安くしたことがあったんですけど、安いということは品質が下なのと思われて売れなくなっちゃったので値段をまた上げました」(出店者)

 それでも飛ぶように売れているのです。

 1000円の熱燗を飲んでいた人は。

 「安い!」(ニュージーランドから)

 外国人観光客にとっては安く感じるようです。

 今シーズン、突如キッチンカーが乱立したわけは?

 ニセコで働いて14年。不動産管理やレストランを経営する事業家・東出翔さんによると。

 「ホテルはあるが、レストランの数が足りていない。(レストランの)予約をとってなかった人は、とれないのが現状」(ニセコの事業家 東出 翔さん)

 北海道倶知安町のベッド数はコロナ禍でも右肩上がりで、現在1万6000以上に及んでいます。

 それに対し、飲食店も増加しているものの、席数は2500席ほど。

 何か月も前から飲食店の予約をしなければ食事ができないという状況で登場したのがキッチンカーです。

 「あそこにもキッチンカーが集まってますね」(安野 陽介 ディレクター)

 飲食店不足を受け、倶知安観光協会も立ち上がりました。

 こちらはキッチンカー10台が集まる「イートストリート」。ゴミ処理やトイレ問題を解決するために協会が設けた広場です。

 ここで見つけた驚きの高額メニューがこちら!

 「黒毛和牛うな丼5000円。ソールドアウトしてますね」(安野 陽介 ディレクター)

 「高く感じると思うが、店で食べるより安い」(出店者)

 札幌の居酒屋が提供する、黒毛和牛うな丼5000円。翌日以降に使う食材で特別に作ってもらいました。

 「本当おいしいですよ。ぜいたくな味です」「少し高いですけど」(安野ディレクター)

 「いやいやそんなことないです」(出店者)

 高騰の背景には、やむを得ない事情もあるといいます。

 「移住してニセコにも家を借りていて、バイトの時給・出店料も高い」(出店者)

 「ニセコはぼったくりとよく言われるが、やっていくにはこの値段しかない」(ニセコの事業家 東出 翔さん)

 土地の所有者に支払うひと月数10万円の出店料に、2000円に及ぶアルバイトの時給。経営を続けるためには価格を上げるしかないといいます。

 「ちょっと高いと思う」(海外観光客)

 中には、この価格を高いと感じる人も。そんな人たちが求めるのが…。

 「こちら、ものすごい大人気のセイコーマート。駐車場も混雑しています」(安野 陽介 ディレクター)

 セイコーマートニセコひらふ店。店内は人・人・人。道民の生活に欠かせないセイコーマートは外国人にも大人気です。

 「安いと思うし、とてもおいしい」(ノルウェーから)

 「セイコーマートは素晴らしいわよ。すごい種類が豊富で驚き」(オーストラリアから)

 ということで…驚きの物価高の背景を探るとコロナからの復活の機会を捉えた、ニセコの今が見えてきました。

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