東大前駅で切り付け…響く警報音、出血男性搬送 「自分で歩け!!」連行の瞬間【羽鳥慎一モーニングショー】(2025年5月8日)

 7日、東京・文京区にある東京メトロ南北線の東大前駅で、43歳の男が刃物で切り付けて2人がけがをしました。男は殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されました。

■鳴り響く警報音…出血した男性を搬送

 事件が発生したのは7日午後6時53分。電車内や駅のホームで、けたたましく鳴り続ける警報音。乗客は次々と足早に電車を降り、ホームから離れます。

乗客
「ガチで何が起こってるの?不審者?」

 突然鳴り響いた警報音に混乱しています。

 ホームへ通じる階段には、駆け足で下りていく警察官や救急隊員の姿。救急隊員の手には担架や救急セットがあります。続々と急ぎ足で下りていきます。

 改札前には呆然(ぼうぜん)と立ち尽くす人々。現場には、鑑識係を乗せた警察車両が到着。ホームには乗客が1人もいない電車が停車したまま。奥は物々しい空気に包まれています。

 事件が起きたのは、文京区にある東京メトロ南北線の東大前駅のホームです。

 その現場では、警察や消防が囲うように立つ足元に残された多くの血痕。近くには救急隊に右手を応急処置される男性がいます。

 運ばれるのは、頭に包帯を巻いた男性。手は出血を止めようとしたのか、赤く染まっています。男性は救急車で搬送されていきました。

■「自分で歩け!!」連行の瞬間

警察
「いったん離れてもらっていいですか?離れてください!!」

 警察官に両手両足を抱えられ、引きずられるように運ばれる男。

警察
「自分で歩け。自分で歩け、な?」

 男は抵抗せず、力なく立ち上がります。現場に居合わせたテレビ朝日のカメラマンは、次のように話します。

現場にいたテレビ朝日のカメラマン
「僕がちょうど着いた時に、男が1人、警察官4人に運ばれている様子でして。男性はわめいてたんですけど、警察に連行されていく様子でした。表情は無表情みたいな感じでした」

 殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、住居不詳・職業不詳の戸田佳孝容疑者(43)。

 7日午後11時すぎ、殺人未遂で逮捕された男を乗せた車が警察署から出てきました。目を閉じ、じっと微動だにしない戸田容疑者。警察が確保した際、戸田容疑者は目立った抵抗はせず、うなだれている様子だったといいます。

 警察によると、戸田容疑者は20代の男性の頭部を刃物で切り付け、その後、戸田容疑者を取り押さえた男性のうちの一人が、右手の指を負傷したということです。

 現場の映像をよく見てみると、血痕のすぐ横には先が四角い中華包丁のような刃物が置かれたままになっています。しかし、こちらの刃物には血痕が付いているようには見えません。

 警察によると、刃渡り20センチ程度の凶器が現場から押収されたということです。

■「刃物もってる」帰宅ラッシュ騒然

 事件発生は、午後7時前。帰宅で混雑する時間帯でした。

 現場となった東大前駅は、その名の通り、東京大学のすぐ近くにある駅です。普段は静かな場所だといいますが、多数の警察車両のほか、救急や消防も集まり、辺りは騒然とした雰囲気に包まれました。

 事件の影響で南北線は、一部区間で運転を見合わせ。多くの帰宅客が影響を受けました。

電車に乗っていた学生
「東大前駅に着いた時に緊急のベルが鳴って、外(ホーム)見たら血を流して人が倒れていた。結構ザワついていたりして走って逃げている人とかもいて。係員とかがいてサスマタで、刺した人を不審者を捕まえている感じだった」

容疑者と同じ車両の女性
「発進までちょっと待っていた時に、みなさん一気に外(ホーム)に出ていくので、それで何が起きているのかというので見たところ。自分の斜め後ろぐらいで(容疑者が)押さえ込まれている状態だったと思う。誰かが『刃物持っている』という声を上げたので、みんな扉のほうを向いて逃げるという」

けが人目撃した乗客
「けが人は意識はあったような感じで、耳ら辺ちょっと触っている感じ。(この)写真撮ったすぐ後に頭の周りバンデージ(包帯)みたいのを巻いていた。別の号車に乗っていたら、自分も巻き込まれていたかも。急にこんなこと起きるんだなって思いました」

■過去にも…電車内で切り付け事件

 これまでにも、電車内での切り付け事件はたびたび発生しています。

 2021年8月、東京・世田谷区の祖師ケ谷大蔵駅近くを走っていた小田急線の電車内で、男が刃物を振り回し、当時20歳の女子大学生が胸や背中を刺され全治およそ3カ月の大けがをするなど、乗客3人が無差別に切り付けられました。

対馬悠介受刑者(当時36)(警察の取り調べに対し)
「幸せそうな女性を見ると、殺してやりたいという気持ちが芽生えていた」

 犯行の動機について、そう供述していた当時36歳の男。他にも「大量に人を殺せるから電車を選んだ」とも話していたといいます。裁判では、懲役19年の判決が言い渡されました。

 小田急線の事件から2カ月後の2021年10月。東京・調布市の京王線の国領駅付近を走行中の車内で事件は起きました。

 次々に走って逃げてくる乗客。その奥では炎も見えます。停車した国領駅で、乗客たちは窓からホームに逃げました。

 駆け付けた警察官たちの視線の先には電車内で1人、座席に座ってたばこを吸う男の姿がありました。

 バッドマンの「ジョーカー」の仮装をしていた男。右手にはナイフを持っていました。当時24歳の男は、走行中の電車内で70代の男性を刃物で刺し、火を放って乗客13人を殺害しようとした殺人未遂の疑いなどで現行犯逮捕されました。

服部恭太受刑者(当時24)(警察の取り調べに対し)
「人を殺して死刑になりたかった。2人殺せば死刑になると思った」

 容疑を認め、そう供述した男は、その後の裁判で懲役23年が言い渡されました。

■「面識ない」無差別的犯行か

 7日、東大前駅で現行犯逮捕された戸田容疑者。取り調べに対し、黙秘を続けているといいますが、ある可能性が指摘されています。

 それは、無差別的な犯行の可能性です。

 その様子が、ホーム上に設置された防犯カメラに映っていました。

 戸田容疑者は駅のホームにいて、到着した電車のドアが開き、被害男性が乗り込もうとした瞬間に、後ろから頭部付近を切り付けたといいます。

 その後、男性が振り向いたところ、今度は頭部の前方部分を切り付けたとみられています。

 その際、戸田容疑者は無言での犯行だったたといいます。

 切り付けられた被害者は戸田容疑者と面識がないと話していることなどから、警視庁は「無差別的な犯行」の可能性が高いとみて捜査を進めています。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年5月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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