
いま、静岡県内ではエアコンなどの家電製品や車が買えない状況になっています。背景にあるのが、新型コロナによる半導体不足です。私たちの家計だけでなく、健康まで脅かされる懸念が出ています。
<家電販売店店員>
「エアコンですと、6畳8畳10畳がありますけど、6畳のエアコンでいいかなと思いますけど、これが中国産なんですよ」
<客>
「モノが入ってこない?」
<家電販売店店員>
「モノは大丈夫。今のところはある」
静岡市葵区の家電販売店です。毎年、この時期はエアコンを買い求める人が多くいます。2022年の夏は「暑さが厳しい」という予報もあり、健康を守るためにもエアコンは欠かせません。しかし、在庫不足が深刻です。
<沢田デンキ 澤田嘉治社長>
「こちらを見てもらうと分かりますが、きょう発注すると、このメーカーのこのエアコンは、入荷が8月25日までになっています」
<記者>
「8月25日ですか。通常であればどれくらいで届く?」
<沢田デンキ 澤田嘉治社長>
「通常ですと、今、発注すると明日とか明後日、2日もあれば十分入ってきます」
背景にあるのは、新型コロナの影響による世界的な半導体不足と半導体産業の集積地、中国・上海で行われていたロックダウンです。在庫不足は、他の家電にも及んでいます。
<沢田デンキ 澤田嘉治社長>
「洗濯機なんですけども、品物が薄い商品。赤い札が貼ってあって、この辺は全くモノが入らない商品。入荷待ちの商品、たくさんあります」
上海にある日本企業の工場も稼働が制限され、生産量が減ったことも影響しました。このまま、品不足が続けば、値上がりにつながる可能性もあります。
<沢田デンキ 澤田嘉治社長>
「相変わらず、あと半年くらいは、品不足が続くのではと考えている」
半導体不足や上海のロックダウンの影響は、自動車業界にも影を落としています。静岡市葵区にある中古車販売店で組織する組合です。ここでは、販売店による中古車の買い付けが行われていますが、新型コロナ前と比べると車種によって10~30%ほど価格が上昇しています。
<JU静岡 小野田泰祐理事長>
「(新車を)注文しても(納車まで)半年から1年という車種が多数ある。新車が間に合わない場合、中古車にしようという人がいると、中古車に集中して価格がどんどん高騰している状況」
車の電子部品として半導体は欠かせません。また、家電と同じく自動車産業も中国・上海に生産拠点を多く構えています。工場の稼働停止が長引いたことで、新車の供給が滞り、中古車の注文が殺到したのです。こうした状況は、しばらく続くとみられ、値上げラッシュは止まりそうにありません。
#LIVEしずおか 6月9日放送
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