コメ平均価格16週連続値上がり コメ店「備蓄米しか望みはない」出荷24%止まり 備蓄米流通には精米がカギ?【news23】|TBS NEWS DIG

スーパーでのコメの平均価格は5キロあたり4220円、16週連続での値上がりとなりました。備蓄米はなぜ、なかなか店頭に届かないのか。どうやら「精米」が関係しているようです。

■備蓄米はどこへ? 止まらない価格上昇に悲鳴

お客さんのためになんとか安いコメを届けたいと努力してきたスーパーも、限界に近づいてきていました。

新鮮市場 東本郷店 見崎弘之副店長
「毎週日曜は、『コメ100円引き』をやっていた。昨日もやったが、たぶん来月(5月)はやらないと思います。仕入れ先にもコメが入ってきていない状態で、備蓄米もお願いしているけど入って来ないみたい」

スーパーでのコメの平均価格も、1月初頭はまだ5キロ3500円台でした。そこから値上がりは16週連続となっていて、28日に発表されたスーパーでの平均価格は5キロ4220円となりました。

買い物客(20代)
「高すぎて困っています。安くなる兆しがない」

買い物客(60代)
「なんであんなに品物ないんでしょうね。備蓄米どこ行っちゃったんだろうね」

買い物客(50代)
「アメリカのコメがちょうど売っていて、5キロで3000円ちょっとくらいだったので、『それも混ぜながら食べてみようかね』という話を主人とした」

東京・北区にある小倉屋松屋米店も備蓄米が届いていない小売店のひとつです。

コメ不足により、約40種類並べていたコメが30種類ほどに減っているといいます。

小倉屋松屋米店 小林隆店長
「大手の問屋、備蓄米を卸すような集荷業者とも前年実績がない。全く入ってこない状態。しのぐ・しのがないというよりコメがない。そこ(備蓄米)しか望みはない」

■備蓄米の流通 カギになるのは街のコメ店?

大手の集荷業者と取引実績のないスーパーや小売店には届きづらい状態が続いている備蓄米。

備蓄米が1回目に落札されたのは、3月中旬。2回目と合わせて9割以上、約20万トンを落札したのがJA全農です。

そのJA全農が販売状況を公表し、落札から1か月以上が経った4月24日時点で、卸売業者に出荷されたのが24%にとどまっていると明らかにしました。

備蓄米は一般的に、卸売業者が玄米を精米し、小売店に販売されます。

JA全農は、遅れの要因について「配送トラックの手配がスムーズにできていないことと、精米に時間がかかっている」と説明。

一方、JA全農から備蓄米を買い付けている卸売業者の「全農パールライス」は、全国14か所の工場で精米作業をおこなっていますが、「備蓄米の精米が遅れている事実はない」としています。

両者の言い分が食い違う中、早く消費者のもとに届くためにはどうすればいいのでしょうか。

小倉屋松屋米店の小林さんは、備蓄米の流通に小規模な小売店が役に立てることもあると話します。

小倉屋松屋米店 小林隆店長
「(流通が)それだけ時間がかかってしまっているということなので、時間を考えれば、玄米でうちに来た方が、早く、時短で消費者に提供できると思う」

街のコメ店など、精米機能を備えているところには、玄米のまま出荷すれば、より早く消費者に届くと指摘。その上で、専門家は中小の業者も取引に参加できる制度にするべきだと話します。

流通経済研究所 折笠俊輔 主席研究員
「街の精米店であれば、玄米で流通し、現場で精米することができるので、『備蓄米の何割は小売店向け』というふうに、ある程度枠を決めて備蓄米を放出するのも1つの方策ではないか」

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