
令和の米騒動が長引く可能性も出てきています。高温や水不足による農業被害が懸念されるなか、小泉進次郎農林水産大臣は3日、新潟県を訪れ新たな対策を打ち出しました。
■記録的水不足で秋の新米に危機
連日、日本列島を襲う記録的な猛暑。暑さは各地にさまざまな影響を及ぼしています。その一つが農業です。
カラカラに乾いてひびが入った田んぼ。稲の先端は茶色に変色しています。新潟県上越市の農家では、稲の大部分が枯れてしまったため、これ以上の生育を諦め、家畜の餌(えさ)にすると決めました。
被害を広げている原因は、深刻な水不足です。
先月は全国的に雨が少なく、平年の7月の降水量と比べて東北の日本海側では13%、北陸では平年の8%と、気象庁が1946年に統計を開始してから最も少なくなりました。
各地のダムの貯水量も危機的な状況です。宮城県と岩手県にある2つのダムは貯水率0%という事態になっています。
■小泉農水大臣「渇水対策3本柱」
こうしたなか、小泉農水大臣は3日にコメどころとして有名な新潟県南魚沼市を訪れました。
「これぐらい水位が低下しているのは、何年ぶり?」
農家
「15年ぶり…ぐらい」
田んぼに水を送るための農業用のため池は、貯水率がおよそ10%まで低下していました。早速、農水省が用意した給水車で水を入れていきます。
小泉農水大臣
「10%しか残りがない、この現場を見ることで、農水省による渇水対策3本柱。これを現場にしっかりと届ける責任を感じています」
小泉大臣が力を込める「3本柱」というのが、こちらです。
「必要があれば『給水車』も出します。人が足りなければ『人』も出します。『お金』の問題も50%補助をします。『ヒト』『モノ』『カネ』の支援を3本柱で講じて、『水がきた』という状況を届けていきたい」
■「不透明感増す」白未熟粒も
稲が穂を出し始めるこの時期、水の管理は特に重要です。水不足はコメの生育に直結するといいます。
宇都宮大学 松平尚也助教
「コメというのは、穂が出た後の10日から2週間ぐらいが高温になると、白濁する『白未熟粒』が増えてしまいますので。『胴割れ』という割れてしまうようなコメができてしまう」
新米のコメ価格には、どんな影響があるのでしょうか?
「この秋は十分な量が増産される見通しだったんですけど、渇水によって下振れして、少し不透明感が増してきている」
(「グッド!モーニング」2025年8月4日放送分より)
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
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